ぼくと猫のハナミズキ

これから、一匹の猫が、ぼくたち夫婦に教えてくれたことを書いてゆこうかと思います。

その猫の名前は、ちゃちゃといいます。

14才の、ややおじいさん猫です。

 

2012-11-30

 

冬越し準備のめだかよりも、我が家の猫のちゃちゃだった・・・


今朝、急いで、どうぶつ病院で診ていただくと、
慢性腎不全状態らしいとのこと。

ちゃちゃが、ぼくにとっての探していた青い鳥だったのだ・・・

 

見た目は赤ちゃんのままだけど、人間で云うと、70~80才の年齢。
一度失われた腎機能を回復させることは難しいらしい・・・
・・・先生、ぼくの腎臓を、何とかできませんか?
今日は、自力歩行ができず、食事できず、水少し、オシッコ3回
処方いただいた経口薬
・コバルジン1日400mg (水溶してスポイトで~朝夕)
・アドソルビン (水溶してスポイトで~朝夕)
・フォルテコール(錠剤・口を開けて飲み込ませる~夕)

活性炭のようで、これはとても苦そうだ・・・良薬、口に苦しか・・・
錠剤は、この子、飲んだと思ったら、隠れてポロッと吐いてた・・・しっかり飲んでね。

明日も通院。これも大切な家族との日常なり。

今日の病院にかかるまでの経過は。
まーお、まーお! まーお!
普段、鳴かない"ちゃちゃ"が夜な夜な鳴いていたのは暑い夏の終わり頃だったろうか。
腎不全は大量の水飲みと、アンモニア臭のしないオシッコがサインの一つらしい。
そういえば、最近、ひざに自ら乗ってきていたり、異常な甘え具合だった。
もしかすると、10月の北海道帰省の際に預けたペットホテルがきっかけ?
やはり九州の暑くて長い夏や、慣れない冷房のせいだったのかも知れない。

そんな変化たちに、気づかなかった飼い主は、失格だ。
1日中、よく眠っているようにも見えていた。
最近の寒さのせいかとも思っていた。
ぼくらの歩く先についてこない。
食欲がない。ご飯が減らない。
うんこが5日間も、でていない。
抱っこをすると、軽いような。
体重計で量ると、えっ、3Kg?
まさか・・・
急いでどうぶつ病院へGO!
獣医さんと体重計に載せると、
2.9kgしかない!
(北海道から来る直前の春の検診では、4.2kgだった)
触診では、うんこが溜まっている便秘状態ではない様子。
脚の血管から採血しました。注射針に少しだけニャーと鳴きました。

 以下のように腎臓機能が異常とわかりました
総ビリルビン0.2 (正常値>0.4)
総コレストロール 216 (正常値95-130)
尿素窒素  159 (正常値20-30)
クレアチニン11.9 (正常値0.8-1.8)
無機リン  20以上検出エラー (正常値4.5-8.1)

輸液150ccを、背中の皮膚下に点滴。
 
今朝のちゃちゃの顔は、精気も元気もナシ・・・

赤ちゃんと同じように、ペットも言葉を話すことができません。
何より、人よりも齢を速く重ねてゆきます。
ニャン子は、誇りの高いどうぶつのようです。
ずっと我慢させてしまって、本当にごめんな。
気づかなくて、ごめんな。ごめんな。ごめんな。

 

もらった薬たち

 

元気のない顔

 

後ろ足が立たない、つらそうなちゃちゃ。

 

いつものカリカリごはん

2012-12-01

 

今日も病院で、輸液(皮下点滴)150ccをしていただく。
人間でいう点滴のようですが、血管にではなく、背肉の皮下にポタポタとゆきます。
(リンゲル液+ビタミン類などのようです)

療養食や缶詰など、一切、食べてくれない・・・
・ヒルズ 腎臓病用k/d 
・大好物だったカルカン まぐろ
・大好物だった、かつお節
こんなにもいろいろとおいしそうなのに、そんなにつらいのか・・・
缶詰だって、誕生日とクリスマスの年2回しか、あたらなかったしょ・・・
少しでも食べて、体力と栄養をつけないと・・・
お水だけは、何とか飲んでくれます、よしよし
休んでいるそばの口元へ器を持って行って、ようやく。

どうしたら、ご飯を食べてくれるだろうか・・・

苦そうな経口薬を朝夕に与えるせいか、何だか警戒されてきた気が・・・
今日も、オシッコは、出ました。
堅いコロコロうんこが2玉ほど。よくがんばったね。
   
獣医さんとの会話からの信頼関係は、とても大切です。
なぜなら、飼い主さんの飼い方(エサや水量、ワクチン等)の感覚と、ペットも飼い主さんも初めて会う獣医さんが判断されるペットへの適切さは一致しないからです。

いまの気持ちは。
久し振りに、ぼくのふとんの上で寝てくれている。
ぬくもりが、当たり前なのだけども、温かく伝わってくる。
妻は、いまを大切に後悔しないように愛するんだと涙ぐむ。
わたしには、4年半の思い出しかないからとも悲しむ。

そんな妻に、ちゃちゃは、小さくもやさしく喉を鳴らした。
ゴロゴロ、何日振りのことだろうか。

ぼくには、15年ちかい、長くて深い、思い出があります。
ちゃちゃは二度の網戸破壊脱走、野良猫生活を延べ約5ヶ月も経験して帰還してきた奇跡、そのときには2.3kgまで衰弱もして回復したのだ、生命力は強い子なのだと信じたいです。

つまり、このニャン子は、2回、ぼくの手元から離れて、家族や地域の友人たちに自身も支えていただき、手元に返ってきた運命的な愛しいニャン子なのです。
ネット上でも全国のみなさんからかわいがっていただき、
名古屋からはおばあちゃんが、わざわざ会いにきてくれたり、
京都の猫友さんからは手編み服をつくってもいただきました。
 
いまは、じっと、ふとんの真ん中で身体を深く沈めて休んでいます。

 

いろいろ用意した缶詰や療養食。

 

じっと目をつむり、つらそうな表情。

 

やせているのですが、

毛がふくらみ、よけいに丸く見えます。

まるで二頭身です。

 

布団の真ん中に沈んで寝ているところ。

2012-12-02

 

血尿が出てしまいました。今日は妻と2人で通院しました。

昨夜、大量の血尿がでてしまったのです。

平成15年夏の尿結石以来(そのときは2泊の入院手術)の大事態です・・・
 
今までキャリーを見ただけで逃げていたちゃちゃが、自ら入りました。
 
輸液(皮下点滴)150cc。

これからは自宅でも自分でできるように練習をさせていただきました。

血尿の原因は、いまのところ不明なので、抗生物質をいただきました。

血液検査結果の改善と、食欲と体力維持を優先してゆくことになりました。

採尿するためのスポイト類をもらいました。(どーやって採尿するのか?悩みます)
ちゃちゃは、ぼくらにとっての海だ。
ぼくらは砂浜にいるようだ。
ちゃちゃよ、せめて、もう一度、海へ遊びにゆこうよ。

先生からのお話を直接に聞いて、妻は余計に深刻になった。
ぼくは今後の心配不安や、気づけなかった自責感がとれない。

ようやく少しずつ、九州での「過ごし方」や「暮らし方」が、わかってきた頃・・・
九州に来てなにを得て、なにを失うのか、漠然と考えていたとき・・・
これも必然なのかな、意味のないことなど起こったりしないはず。
クリスマス頃まで、ちゃちゃは頑張れるかな?

 

病院からいただいた採尿セットとくすり。

2012-12-03

 

今日も通院。

 

尿検査。輸液(皮下点滴)の練習もさせていただきました。


今日もちゃんと、自らキャリーに入ってくれます。

体重が2.8kgに少し減りました。

いつもの輸液(皮下点滴)150ccとビタミンを、自分でさせていただきました。
針の刺し方が下手なのか、ニャーと怒られました。
さらに、ブドウ糖20ccを追加しました。

早朝のオシッコの際に、すぐシートを裏返して採尿できたので、遠心分離尿検査。
陰性(問題ナシ)
蛋白+30(基準値内)
でも、潜血が見られるので、顕微鏡で見させていただきました。
石結晶ではなく、赤血球みたい・・・今後、造血剤の様子見です。

今後の食事として、森永製のミール食を検討することにしました。

帰宅後、少し食欲がでてくれて、缶詰15gくらいを自力で食べました!
でも、そうかと思えば、呼吸が浅くなってグッタリ状態・・・全く歩けないのです。

うつらうつらと寝る、頭を維持する体勢だけも、グラグラとつらそう・・・

このまま毎日通院では負担が大きすぎるので、定期的な血液検査以外は、
自宅で輸液(皮下点滴)をできるように早くなりたいです。

 

日光浴が好きなのですが、毛のつやが

まったくなくなりました。

2012-12-05

 

今朝5:30に起きると、一緒に寝ていたちゃちゃがトコトコと台所まで、歩いてきてくれました。

今日から通院せずに、はじめて自宅で輸液(皮下点滴)です。

やかんで少し熱いお湯を沸かして、容器に移し、その中に点滴袋を入れ人肌程度に暖めます。
(点滴下側は濡らさないように)

そして点滴針を、位置を定めてアル綿で消毒してから射します。
(実際には、その程度で消毒にはならないだろうと思われる)
(針には向きがあり、下斜めが最大の方向で)
またニャーと云われました。

あ、針がいつものより太いせいかも・・・

改めて新しい細い針に切り替えて刺しました。

ポタポタが安定しない・・・うわっ漏れていた・・・

また刺し直し・・・3回もごめんよ

それでも逃げないちゃちゃ・・・ごめんよ
 
10分くらいで終了。初めての自宅輸液、よくがんばりました。

今度はご飯ミール食です。
(森永製TubeDiet腎疾患猫用キドナ 20g/400円)
必須アミノ酸食餌療養というものらしいです。
栄養が熱で破壊されるため、温度が肝心です。

小さなお皿に10cc水を電子レンジで加熱、人肌くらいに冷まし、粉末5gをよく混ぜます。そして、注射器(針ナシ)で経口投与。

たったこれだけが朝夕の食事です。

次は、コバルジン200gとアドソルビン粉を水で混ぜスポイトで経口投与。
これも朝夕の薬です。夕には抗生物質も追加です。

今朝の経口投与後、少し元気がでたのか、自力でカリカリご飯を食べようとトコトコ向かいましたが、やはり食べられないようでした。

それから今日も1日、布団の上で、ぐったり休んでいたようです。

それでも夜に元気がでて、ふらふらトコトコ歩き、また以前のカリカリを食べようとがんばりましたが、やっばりそこでも食べられないようでした。
 

診断が出たはじめの頃、ぼくたち夫婦はどっちが原因かと夫婦ケンカになりました。

「どうして、大量水飲みやオシッコの症状に気づけなかったのか?」

「北海道にいる頃から、よく水を飲む子だったし・・・オシッコも」

「体重が落ちていること、動きが鈍くなっていたことに気づけなかったのか?」

「1日中、丸くなって寝ていたし・・・普通にカリカリを食べていたし」

「故郷の北海道で虹の橋のたもとへゆかせてあげたい!(理性を失い、わがまま承知)」

「いまの状態で飛行機には乗せられない!(至って、妻は冷静)」

「毎日の通院はできないし、むずかしい!」

「このまま何もしなかったら死んでしまう!」
 
「ちゃちゃが会話を察するから、いつもとおり仲良くしないといけないよ」

「輸液は楽になるみたい、しっぽをゆらゆら振るし。その後は少し元気でてる」

「うちらで分担協力して、毎日を少しでも楽にさせてあげることが大切ね」

「検査や治療の方針は、獣医さんを信じるよりないし、ちゃちゃの生きる力を
 誰よりも信じるよりないよ」

「毎日できる限りの愛情を注いで、悔いのないように、

 最期は、自宅で看取ろう」

それから、ぼくたちは、いつものように川の字になって寝ることにしました。
ちゃちゃが真ん中です。お話をしながら。
夜のちゃちゃは眼もまあるくて、温かくふわふわで、余計にかわいいのです。

そういえば、甘える仕草の、前足ふみふみをしなくなりました。
病気が発覚してから、強く口臭がするようにもなりました。
これから吐血やオシッコの失禁とかもあるのかも知れません。
どこまで、いつまで日常生活に影響や負担があるのか不安です。

 

点滴セットと森永製栄養粉末。

 

動かずに、じっと耐えるような表情。

2012-12-06

 

今日は通院して、血液検査の2回目をしました。

 

今朝は、久し振りに見ました、やわらかいウンチ!

7:30くらいから自宅で輸液(皮下点滴)を済ませて、病院へ。

体重3.0kg。
増えているのは、朝の輸液分のせいだろうな・・・。

先猫ちゃんがおり、ちゃちゃからニャーとご挨拶。返事はなかった。

一週間振りの血液検査。
右後ろ脚裏の静脈から採血。元気になった証拠なのか暴れた。内出血した・・・

結果は、初回と比べて
以下腎臓機能が改善されてきましたが、まだ異常中
総ビリルビン0.2以下 (正常値>0.4)
総コレストロール 155 (正常値95-130)
尿素窒素  106(正常値20-30)
クレアチニン6.1(正常値0.8-1.8)
無機リン  8.4(正常値4.5-8.1)

たぶん、初診時よりは少し楽になったろうと思われる値です。
でも、本音は、ちゃちゃにしかわからない。
 
貧血進行がやや見られ、今後、エリスロポエチン接種も要検討。(2回/週)
これは人同様に高価(2,000円/回)もします・・・。

急死するという心配はほぼないらしいけれども、慢性腎不全状態に変わりないとのこと。

まず、とにかく何か食べないといけないし、投薬は人と同じく、一生らしい。

輸液を自宅でさせてもらえるというのは、時間的にも経済的にも助かります。
さらに、妻もおり、一人ではないということです。
なだめ押さえ役、点滴役の二人がいると措置しやすいのです。
 
食事はとれないけれど、水やトイレへは自力歩行ができるようになりました。
 
これからまた一週間、自宅で療養食、輸液、投薬を、がんばって続けてゆきます。 

 

ちゃちゃも守られているんだよ。

2012-12-07

 

昨夜、嘔吐がありまして。布団の上で・・・

今朝は少し遅めに輸液(皮下点滴)150ccを一人でしてみました。
途中で、少し漏らしてしまった・・・

投薬後、ミールを注射器でいつもの倍10gを溶かして与えてみました。

その後、自力でいつもの病前のカリカリご飯のところで20粒ほど食べてくれました。
差し出した手のひらから食べてくれました。
療養用のk/dではなくて、いままでのカリカリ(ヒルズ)です。

よしよし。
 
ほんとうにうれしいです。

 

ぺろり食べているところ、カシャリ。

2012-12-08

 

早朝に起きて、輸液(皮下点滴)150ccを行いました。
慣れてきたかも。

そのまま、薬もスポイトで経口投与する。
慣れてきたかも。

ご飯を自力でもりもり食べ始める。

ヤッホーヤッホー!と歩き始める。

経口療養食の量を倍にしてみました。
以前、食べていたカリカリ(ヒルズ)を、もりもり食べるようになりました!
150ccカップ一杯分も!
 
手のひらから食べるのが、やはり好きみたいですが、一粒ずつ転がすと
よく食べるということがわかりました。
  
愛情時間や手間をかけるほど、応えてくれているような気がします。
そんな当たり前なことに気づかされます。

 

一粒ずつ転がしているところ。

 

北海道とはちがい、九州は、冬でも

のんのん日光浴ができるんですよね。

2012-12-21

 

今日は通院日。 血液検査は見送りました。

 
一才に満たない美ニャン子ちゃんへニャーとご挨拶。返事はなかった・・・

体重測定3.2キロ。
体重が減っていないことに、先生から、がんばっているねえ~と
たいへん、ほめられました。

減る子は、どんどんと減ってゆくらしいのです・・・

トイレのオシッコ量は、1日5回ほどで量が多いです。
食事は、缶詰(カルカン)70g。1日一袋を食べてくれてます。
それが、いまのちゃちゃの限界量で、よしよし。

しかし、
飼い主は、その量を、それを勘違いしていた・・・
成猫だと、体重1kgにつき1.4袋との記載・・・
最低でも3袋は食べないとイケナイ量の計算になる・・・
まだ、ぜんぜん食べられていないじゃないかね・・・
でも、もう自力で歩けるし、ジャンプもできるようになりました。

 

元気になってきたかもよ~

2012-12-24

 

今年のクリスマス、ぼくたち夫婦にとっては、

何よりも、ちゃちゃの存在とぬくもりがあることが最大の恵みです。

昨年の今日は、北海道でこんなに元気でしたね。
いまは、ここまでのやんちゃ遊びはできません。

[前年の動画]音量注意~ミスマッチなBGM付き♪

2012-12-28

 

今日は通院日でした。 

 

病気が発覚してから、約1ヶ月。

体重測定3.0kg。
いままでの定期検診時には、輸液をした後だったので、その分かな。

体重維持を優先。
食欲、毛づくろい、遊びと回復してきています。
が、オシッコの量・回数は多いままです。(5~8回/日)
缶詰70g完食していますと喜んで報告すると、実際には固形20gですよと・・・
触診で、腎不全状態のゴツゴツ感あり、と。
とにかく輸液と投薬で、時間を注いでゆくのみですねとのこと。

あまり関われないと、あっという間に最悪状態になるとのこと。
いまの回復傾向を崩すと、次は、取り返しがつかないかも?と。
妻と聞いていて、緊張感が走りました。

たくさんと見つめること。
たくさん話しかけること。

2013-01-04

 

ぼくたちは、新年をちゃちゃと迎えられました。

今日は通院日でした。

この一週間は、1日カリカリを一握り、ミール20gの食事。うんちほぼ毎日。

体重測定3.1kg。
増えていました!

毛並み(グルーミングしだす)良し、目つき良し、興味好奇心からの動き良しで、
このまま体重、食欲優先しましょうねとのこと。そうですね。

よく1ヶ月がんばりましたニャン!
よしよし。

2013-01-17

 

今日は通院日でした。血液検査を行いました。

キャリーから病院内をキョロキョロとご愛嬌でニャー。

体重2.9kg。事前に輸液をしてきてないせいかな。

また右後ろ脚裏の静脈から採血。
今日も、おとなしくしてくれました。なので、すぐおしまい。
 
検査結果は、
貧血具合をみるも減少が深刻化
赤血球容積比 14(正常値30-45)
以下腎臓機能が改善されてきましたが、まだ異常中
総ビリルビン0.2以下(正常値>0.4)
総コレストロール 213(正常値95-130)
尿素窒素   90(正常値20-30)
クレアチニン4.2(正常値0.8-1.8)
以下改善されました
無機リン  8.0(正常値4.5-8.1)
 
なんだか、一度良くなったのに、また悪化なのかな?

赤血球が減ってきているため、家族会議の結果、

エリスロポエチン(人間用赤血球造剤)の注射を始めることに。
首の後ろにプスっと小さな注射、ニャー。

 

ちょうど4年前の定期血液検査結果。

健康なこのころに戻してあげたい。

2013-01-25

 

今日は通院日でした。寒い夕方になんとかゆけました。

夕方は、ワンちゃん患者が多いのですね。

いつもの体重測定3.0kgを維持。

毛並み(グルーミング)良し、聴診器で心拍も良し。
輸液開始や場所を学習している、よい子ですね、と、ほめられました。
ちゃちゃは、輸液中、しっぽをゆらゆらと振る。痛いだろうにな。
 
エリスロポエチン(人間用赤血球造剤)の注射(首後ろに)ニャー

口臭は胃内部からしているのかも?と、

ガスターの粉薬をいただくも、2日後にやめました・・・

前回診察時からの様子
・日向ぼっこと、ひざに乗る、よく寝る、なんだかつらそう
・ご飯~カリカリは1月16日にて自力でも食べられなくなった
   ~缶詰でも同様
   ミール(キドナ)を毎日20gに増量
・血尿記録 1/14, 1/17
・うんち記録 1/6,7,8,12,16,18,21,25

 

2013-02-07

 

今日は通院日でした。


いつもの体重測定2.8kg。
減ってきました・・・脱水気味でしょうか・・・

ずっと口臭がきつく、口周り、歯などを綿でスタッフさんにキレイにしていただく。
血が出ました。
これからは自宅でも手入れ措置してあげないと。

エリスロポエチン(人間用赤血球造剤)の注射(首後ろにプスっ)、ニャー
 
輸液、いまの体重に10%もの輸液、大丈夫なのかな・・・

森永製栄養食(キドナ)1日20g

少し目つきが鋭くなってますね~と云われてしまいました・・・
 
しっぽの毛玉を丁寧に、スタッフさんにやさしく切ってもらいました。

2013-02-09

 

最近のちゃちゃを観察してみて変えてみたこと。もうこれが最後の望みかと。

[歯肉炎]
口の周りを拭いたり、よだれに血が混じる原因は、右側に歯肉炎があることを発見。
だから余計に自力食事できずに口臭がするのかも知れません。
抗生物質(カプセル)を投与することに。

[栄養食粉]
20gから40gに増量してみます。1日3回の投与に分けて。

[コバルジン薬]
吸着剤のため、他の薬との同時投与は避けて、一時間ほど間隔を空けることに。

[大切な水]
今までの環境から飲み水が変化したこと、さらに栄養食の吸収に良いかと願い、
H4O水を通販で、最後の手段と家族会議にて購入。とても高価です。
ちゃんと科学的に実証された根拠のあるモノかは不明ですが、ここまで頼りたいのです。
(開封後8時間しか水素は持たない。100cc袋/日 薬時などにも併用)
今まで北海道では母なる山からの水道水が良かったのかも知れないと・・・
できうる最後の望みは、水です。

 

購入した水たち。

2013-02-16

 

今日は通院日でした。

土曜日とあってか混んでいます。みぞれで寒い。
待合室でワンちゃんと会うも、ちゃちゃは挨拶も動き反応もナシ。

体重測定2.8kg。
グルーミングをしないこと、吐くこと、元気がなくなってきていることを先生に告げる。
触診で、どうやら、うんちが溜まっているらしい。
背中の背骨下に堅い棒のようなものがある・・・これが吐く原因の一つとのこと。
うんちが原因のようだ。
 
お尻からお湯をチューブでいれて、ほぐして、マッサージ。
スタッフさんが猫語でふにゃふにゃと、ちゃちゃに何やら話しかけてくれる。
うー!と、唸るちゃちゃも穏やかに。
スタッフさんと会話をしていて知ったのは、猫ちゃんのしっぽ振り、バッシンバッシンは、どうやらご機嫌ではないのだということ。
飼い主が無知と云うことは、ペットにとって、もっとも不幸なことの一つなのだ・・・

2時間マッサージを繰り返しても、結局、うんちは病院で出なかった。

血がでている歯肉炎のことも尋ねてみました。
やせてきて、かみ合わせが悪くなっている模様。本当に顔が小さくなった。

尿も溜まってきたようなので、早く自宅のトイレでさせてあげたいと思い、いつもの輸液セットや薬をいただいて帰宅。

高価なエリスロポエチン接種は、やめました。
(翌々日に堅いうんちが一つでました)

2013-03-02

 

今日は通院日でした。

 

誕生月の3月を迎えられました。

15才です!

昨日、春一番が吹いたのですが、今日は寒いです。

体重2.7キロ。(朝に輸液していないせいかも)
毛艶よく、口臭もないものの、もう身動きは鈍く、筋力がありません。

病院猫ちゃんが居るも、挨拶せず。
(前回、ちゃちゃは、しゃー!と云った)

先生が触診してくださり、腸の動きが弱く、心臓は大丈夫とのこと。
何だか瞳孔拡大しているようですと伝えると、(診察室を暗くして)病院猫ちゃんと
比較してみたら、変わりませんでした。ひとまず安心。

いつもとおりの薬と輸液セットたちをいただいてきました。

2013-03-09

 

今日は通院日でした。

 

3月というのに、一昨日から5月GW並みの暖かさ。
日光浴好きなちゃちゃは、ベランダで日向ぼっこ。
太陽エネルギーは、やはりスゴい。

一昨日、ウグイスが初鳴きしました。

さて、今日の体重測定と診察。
2.8kg。(輸液後)
ここ2日間、下剤のおかげで、ゆるゆるのうんちがでます。
トイレ後のキレイキレイのかきかき行動をしなくなりました。
ゆるゆるうんちをあちこち体毛につけるので、布団やらの洗濯が大変中。
診察台で、先生たちに、強気にシャーとご挨拶。まだまだ元気。
心拍数192。健常。

前の患者さんの先猫ちゃんも腎不全死だった様子。
自力食事ができなくなって、やはり輸液。2ヶ月看たそうで、約20万円もかかったとのこと。

それに比べると、ちゃちゃは、かなり頑張ってる。
毎日の措置に従順で、穏やかな性格が良いのだと思うのです。
ただ、もう抵抗する力がないだけなのかも知れません。

 

毎日、朝夕、輸液にがんばっている

ちゃちゃ。

 

輸液にがんばっているちゃちゃの顔。

2013-03-22

 

お正月を超えられるかと悲観覚悟もしていたこともありましたが、ここまで元気に!
自力食事はできないままでも、自力歩行とトイレは可能。
ゴロゴロと毛づくろいも復活。
すごいぞ、ちゃちゃ!


春の陽気とお日さまパワーのおかげですかね。
元の優しい顔つきと毛づやにも戻りました。

 

夫婦力の日々であります。
自分一人では、ここまでできなかったろうし、途方もない悲しみにくれていたろう。
4月の結婚記念日の記念写真、今年も一緒に写ろうね!

 

日向ぼっこ大好き、ちゃちゃ。

妻から、よしよし。

2013-4-2

北海道から父母、東京から甥っ子が来ました。

ちゃちゃは、自宅内でみんなと久しぶりのご対面。

再会できて、よかった。

みんなと記念撮影をしました。

よしよし。

2013-04-13

 

今日は通院日でした。血液検査をしました。
 

薬など一式の事前用意をお電話すると、11時くらいに来て下さいとのこと。
ちゃちゃとゆくと、ワンちゃんたちで一杯です。
狂犬病ワクチン接種の時期みたい。
晴れていて暖かい外で、のんのんと待ちました。
久し振りに、大好きなお花や草、土の匂いを嗅がせてあげられました。

診察。
体重2.7kg。

また、いつもの後ろ足から採血しましたが、とっても暴れました。
穏やかな性格のちゃちゃには、珍しいことです。

スタッフさんに、ニャゴニャゴと話しかけてもらいました。
結果がでるまで、涼しい診察室内で待たせてもらいました。
次から次と、ワンちゃんたちが来ました。
キョロキョロとご愛嬌できませんでした。
血液検査の結果、
貧血具合をみるも赤血球減少が深刻化
赤血球容積比 16(正常値30-45)
心臓機能に負担増か?
CPK     228(正常値<200)
腎臓機能が改善されてきましたが、まだ異常中
総ビリルビン0.2(正常値>0.4)
総コレストロール 174 (正常値95-130)
尿素窒素   181(正常値20-30)
クレアチニン4.2 (正常値0.8-1.8)
無機リン異常なので投薬量を倍に
やはり、これではとても苦しいだろうに、ちゃちゃよ。
ちゃんとオシッコもしようね。
 
また、日向ぼっこして、がんばろうね。

2013-04-19

 

いままで、ずっと続けている在宅治療は、

朝 皮下点滴100cc
  アドソルビン粉薬
  アンチローブ粉薬
  コバルジン1/2包
  森永製キドナ小さじ4杯
  下剤約1cc
(所要時間、約一時間)
   
夕方 森永製キドナ小さじ3杯

夜 皮下点滴100cc
  アドソルビン粉薬
  アンチローブ粉薬
  コバルジン1/2包
  フォルテコール1/2錠
  森永製キドナ小さじ5杯
  下剤約1cc
(所要時間約3時間。コバル、フォルテ、下剤は吸着するため、各1時間置くため)

必要道具
・皮下点滴~温める容器、アルコール綿
・薬と栄養粉~スポイトと小皿
・綿とテッィシュたくさん

毎日2回も背中に注射して、こんなにスポイトで無理矢理に投与して、ごめんよ。
くるしいだろ・・・よしよし。

大好きな布団の上から動かない、ちゃちゃ。

もう、それはそれは、とても痩せています・・・

 

そんなくりくり真っ黒な目をして、

見えているの

2013-4-19

 

ぼくたち夫婦の結婚記念日の写真撮影をしに、いつもの写真館へ。

いつもおもちゃを鳴らしてくれて、ちゃちゃはカメラを向きます。

ちゃちゃはがんばって、ぼくたちの真ん中で写ってくれました。

 

2013-04-21

 

ちゃちゃのいまの様子。

一昨日から、与えるものをすべて吐いてしまい、自力歩行はできなくなりました。
皮下点滴のみの措置。
吐くものは、すべて緑色の汁、口内からは出血して鼻からも・・・、瞳孔が拡大状態。

2013-04-23

 

雨、気温14℃ 時刻18:55

ちゃちゃは、ぼくの前で、腕の中で、虹の橋のたもとへとわたりました。

 

一昨日、青春の彼女が夢に出てきて、夫婦ケンカはダメだよと云いました。
昨日は、高校時代の亡き友が夢にでてきてくれました。

昨夜、夫婦でちゃちゃの措置の仕方云々で大ケンカしてしまいました。
そして、妻はキッパリと云いました。もう死を覚悟した方がいいかも、と。
だってね、まだ甘えてくるし、日向ぼっこもするしさ。
受け入れがたくて、なして、こんなに鼻水が出るんだべ?
ちゃちゃが遠くへ遠くへ行ってしまう。
妻は自分にも言い聞かせているの、と、2人で涙しました。

そして、また3人で、川の字になって深夜に寝ました。
ちゃちゃのことが気になり、2人ともほぼ眠れませんでした。
朝方、北海道のかかりつけ獣医さんたちが夢にでてきてくれました。
朝までちゃちゃは動けず、トイレへもゆけないようでした。

今日一日が山場かもと、妻が丁寧にいつもの措置をし、一緒に少しうたた寝できました。
でも、もう、ちゃちゃは動けません。
おそらく、相当つらいはずなのです。
横顔を見ているだけで心が壊れそうでした。

夕刻、薬の時間。
ぼくの当番です。
スポイトでいつも通りにあげた後、ちゃちゃはそれから皮下点滴してくれる場所へよろよろ自ら向かいました。そこで楽になることを学習しているような子です。

辿りついたとたん、いきなり暗くて寒い風呂場方面へ渾身の力で少しダッシュ。

そこで、先ほどの薬を嘔吐してしまい、全身で息づかいを5回ほど荒くし、横倒れになってしまい、ぼくの目の前で動かなくなってしまいました。
動かなくなってしまいました。
動かなくなってしまいました。
とても言葉がでません。

ちゃちゃ、今までありがとう。
ちゃちゃ、お疲れさまと大声を何度もかけて、ただただ手を合わせました。

まるで現実感のない、あっという間の出来事でした。

口元や毛並みを、脱脂綿やブラシでキレイにしました。

ダンボールの中に、大好きだったブランケットを敷いて、ちゃちゃの遺体を抱き、そっと入れました。
これから先も困らないように大好きな缶詰と水、おもちゃ、妹猫だったゆっこの写真、ゆかりある品々をそばに入れました。
そして、少しだけ爪としっぽの毛、ひげを記念に切らせていただきました。

なぜ、こんなにも冷静でいられるか?、自分でも不思議です。

今回初めて経験した在宅ホスピスケアには、さまざまな意見があろうかと思います。
突然の交通事故死などでもないわけで。

初回診察時の慢性腎不全診断から自力食事ができなくなった1月16日頃の段階で、延命治療として栄養粉スポイト補給は判断の分かれ目だったかも知れません。
それがちゃちゃにとっては長く苦しめたことかも知れません。

それでも時間的、経済的に許せる範囲内で、1日でも1分でも長く、甘え合ったり、想い出をつくり、いつ来るか知らない自宅での死の覚悟の準備を家族でしてゆくという点で、ぼくたちはするべきことはしてきたと後悔をしていません。
いえ、何かをしても、しなかったとしても、後悔は残るものなのでしょう。

ちゃちゃの身体が、ドライアイスのように冷えてきました。
こそばしても動きません。

果たして、現実なのだろうか?

今夜もいつも通りに一緒に寝ようね。

2013-04-24

 

介護や看取りの次に、エネルギーがいること、それは儀式です。

翌朝4時まで、妻と2人きり、亡き父のお仏壇の前でお通夜をしました。

妻は云います。
北海道で寂しいとき、ちゃちゃがいつも味方になって、慰めてくれたと。
苦痛だったろうに最期までぼくらが後悔しないよう従順に治療看病をさせてくれて、悲しいけれども、感謝と清々しい気分なのと。

妻は告白しました。
前日、妻が当番だった皮下点滴の際に心臓発作痙攣を起こしていたのと。
カレンダーをよく見上げていた子でした。
昨日は2人の同時休日。どこまで気遣いな子なのか。
こんな子いないと、何度も何度も、2人で泣きました。

でもね、眠っているような姿を火葬になかなかできないの。
ぼくらは、その後の供養の仕方を決めていなかったのです。

朝、妻は泣いて起きられません。
頑張って、ペット葬儀屋さんに、火葬や供養までのことなどを電話相談しましたが迷いました。
飼い主さんの事情や気持ちなどでいろいろとあるようです。
また連絡します、と受話器を一旦置きました。

妻も、ちゃちゃの魂はもう此処にはいない、肉体が滅びただけ、病気や苦痛から解放されたんだよねと頭ではわかっている様子。
ゆっくり話し合って、いつか北海道の故郷に還しても良いように、火葬してお骨拾いしてこようということに決まりました。
再度電話をして予約時刻は、正午としました。

雨の中、ちゃちゃのよく乗ったレガシィへ載せて、まず動物病院へお礼に向かいました。
すぐにしたためた手紙と、医療用措置一式残り、輸液セットや薬、栄養粉などを持って。
ちゃちゃは文字が書けないので代筆です、とお渡ししました。
みなさんが、泣いてくれました。
でも、妻が一番泣いていました。

晴れ間が出てきました。
春の照葉樹林が笑って見えます。

まるでブロッコリーのようです。

涙の雨が降ったせいかも知れません。

黄砂もなく、空がソーダ水のようにきれいに晴れ渡っています。
妻が、火葬の際にお花を入れたいと云うので、お花を選びにゆきました。
やっぱり早めに家から出かけてきて正解でした。
2人でカーネーションの、鮮やかなピンクと黄色の花に決めました。
ちゃちゃの毛色に、とってもお似合いです。

到着して、ご挨拶しました。
ダンボールの中に眠っているちゃちゃを台車の上に大事に置き、お願いしました。
顔を2人でそっと水拭きの儀式をしました。
そして、綿棒で口へ末期の水を塗りました。
毛とヒゲを少し切って、お守り袋にして下さいました。

最期に何か声かけはありませんか?と尋ねられ、号泣。
かける言葉もでないまま、
すぐに、ちゃちゃの台車は、暗い暗いまっくろな窯のある方へ移動されました。

そして、窯の前で、スタッフさんに、こう云われました。
「これから、この緑色のボタンを押すと点火します」、と。
大声で「合掌」。
妻と2人で数珠を握りしめ、手を合わせました。
ちゃちゃーーーありがとーーーー号泣

待合室で、妻と静かな時間を過ごしました。
妻は、めそめそ、ボソボソと、いろんなことを、自ら話してくれました。
ちゃちゃのこと、ぼくのこと、ぼくのためにちゃちゃが必要だったこと。
病気になったときから違うちゃちゃになった気がして懸命措置したこと
PCをしているぼくと、そばにいるちゃちゃの姿が好きだったことなど。
こんな子、やっぱり、もういないよね、と。

一時間後、女性スタッフさんが、お骨拾いの準備ができましたと、やって来ました。
ぼくは、正直、わかってはいても、直視するのはイヤでした。
でも、そこにはもう、ちゃちゃの姿や面影はどこにもありませんでした。
ただ、ステンレスの上に、骨格標本のようにきれいに白く並べられた物体があるだけでした。

待合い中に一番小さな壺を選んでいたので、大切な箇所だけ入れようとしましたが、ほぼ全部入りました。

それほど、ふわふわだったちゃちゃは小さかったのです。
ちゃちゃの可愛いかったこうべは、ぼくが箸でガシャリと崩しました。

骨壺ごと抱いてみると、生前のちゃちゃと同じくらいの重さでした。
大切に胸に抱きました。
般若心経を読経していただき、お焼香をしました。
ちゃちゃが、仲間たちのいる虹の橋のたもとで元気でいられるよう、これからもぼくらのそばにいるように祈りました。

いつもの家に帰宅した空間。
いくら探しても、ちゃちゃの姿は、もう、どこにもありません。
室内飼いペットなので、帰宅すると、まずは探してしまう悲しい生活習慣があるのです。
無音の寂しさに溢れていました。
あちらこちらに、まだ、ちゃちゃの想い出の品々。匂い。

妻は放心状態でしたが、2人でいろいろ話しました。
ひどく自責しているようです。
私は、死に目に会えなかった、と。
ぼくは、それは違うよと云いました。
ホスピスケアで大切なことは、臨終の際や場に立ち会うことではない、と。
意識のあるうちに、どれだけの愛情や想い出、対話の時間をつくるかの方が大切だと。
それをあなたは、ぼくたちは、できてきたじゃないか、と。

妻に、感謝とねぎらいの言葉をたくさんかけました。
それから、妻は、せっせと無心に掃除を始めました。
忘れたいかのように、さらには洗濯を続けていました。
ぼくは、ちゃちゃの想い出の品々を、一旦見えなくするよう押し入れなどに隠しました。

離れて暮らしている妹が昨朝に夢を見たらしく、連絡がありました。
お仏壇の下で、笑って安らかなちゃちゃが箱の中にいた、と。
的中していてびっくりしました。
白黒のニャン子4匹、うち一匹は仔猫にペロペロされていた、と。

北海道のかかりつけ獣医さんへお礼の電話を差し上げました。
今までのお礼と、夢にでてきてくれたお礼をば。
ペットの死は、ときに飼い主さんの不慮や悩みなどを身代わりしてゆく希望のものなのだと教えてくれました。

ぼくは、ときに亭主失格?だけれども、一匹の猫、ちゃちゃの飼い主として最期まで責任をもって頑張ることができたようです。
いままでの人生で多くの大切な人、身近な人たちを亡くしてきて、いろんな人の立場も痛いほどわかり、そして何より自分で介護、看取り、火葬と気丈にできたようです。

ひとえに妻と、みなさんのおかげです。
生前には、ちゃちゃをずいぶんかわいがってもらいました。

どうぶつ病院のみなさま、本当にありがとうございました。

ぼくとちゃちゃは北海道から九州にやってきて、初めて共に暑い夏を超え、雪のない冬を過ごし、いま、街路樹に咲く、淡いやら濃いやらピンク色の花を初めて見上げています。

 

それがハナミズキなのだと知りました。

ぼくにとっては、はじめて見る木です。

そこから、ハナミズキの歌を想い出しました。

   
これから、妻と2人だけの生活となります。
 少しずつ穏やかに癒されてゆきますように。

どうか、ぼくたちの最愛のちゃちゃが、九州と北海道に架けた虹の橋のたもとで、苦しみから解放されて再び元気な姿に戻りますようにー

 

青い鳥は探すものじゃない、いつもの日常に、そばにあるものに宿っています。 

ちゃちゃ、たくさんのことをぼくたち夫婦に教えてくれて、ほんとうにありがとう。

 

「人間が猫を飼っているのではない

 猫が人間のそばにいてくれているんだ」

(映画「世界からねこが消えたなら」より)

 

(2016(平成28)9月記)

ハナミズキ [学名:Cornus florida L.]
ミズキ科の落葉高木。北アメリカ原産の外来種。
アメリカではドッグウッドと称し、バージニア州の州花になっている。
日本への導入は、1912年(明治45)、当時の東京市長の尾崎行雄氏がサクラの苗木をワシントン市に寄贈した返礼として、1915年(大正4)に贈られたのが初めである。
よって、花言葉は、「返礼」。

 

寝るときも、いつも、君とぼくは、

同じ格好だった。

そして、いつも重さとぬくもりを

くれていました。

それは安心という薬でもありました。

 

生後2ヶ月でもらった仔猫のころ。

ふるさとはサロマ湖の漁師さん家。

妻が初めて出会ったときのちゃちゃ。

かなり、おすましをしたと思う。

一か月後に自宅に花束が届きました。

 

ちゃちゃ君へ

来院されてからまる4ヶ月。
元気なちゃちゃ君を見ることができなかったけど・・・
家族の方に支えられ、幸せな猫生(?)でしたね。

 

北海道生まれで頑張屋さんで、すごく男前だった貴方の事

スタッフ一同、忘れません。
お手紙ありがとうございました。
ご冥福をお祈り致します。


ちゃちゃの略歴

平成10年3月 北海道の漁師さん宅で生まれる

平成10年5月 先猫「にやお」のいる主人のところへもらわれる

平成11年8月 3泊4日の留守番に耐える

平成14年4月 札幌へ転居、「にやお」と離れる

平成14年7月 尿結石で2泊の入院をする

平成14年8月 ちゃちゃファンのおばあさんが名古屋からやってきて涙される

平成16年8月 実家帰省時に脱走、約1ヶ月にわたり行方不明になるも無事に発見保護

平成16年9月 白い猫「ゆっこ」を迎える

平成18年8月 再び脱走、行方不明のまま冬に。絶望視していたところ「めーめーちゃん」と名付けられ、ちゃっかり優しい人に拾われて飼われていた。翌年1月に発覚し、主人に連れ戻される。

平成19年12月 京都のねこ友さんからブルーの手編み服と首輪をプレゼントいただく

平成23年6月~山小屋にゃんを勤める

平成24年4月 はじめて飛行機にのり、はるか九州へ渡る 「ゆっこ」とも離れる

平成25年4月23日 九州にて逝去